『大手小町 YOMIURI ONLINE』 から要約です。
オリーブやカーキ色を基調にしたコートやブルゾンなど、ミリタリー(軍服)調の婦人服が人気を集めている。
トレンチコートやピーコートも元々は、ヨーロッパの軍隊で使われていたもの。こうしたミリタリー調のデザインの服は機能的で丈夫だが、ゆったりとしたシルエットで、男性の愛用者が中心だった。
ミラノやパリで行われた秋冬コレクションで、ミリタリー調の婦人服を発表したブランドが増えたこともあって、この秋は百貨店やブティックの店頭にこうしたデザインの服が婦人服として並ぶようになった。
シブヤ西武(東京)でも、30歳前後を対象にしたブランドの多くでミリタリー調の服を見かける。例えば「ジョア」というブランドでは、シックスポケッツと呼ばれるポケットのたくさん付いたミリタリー調のパンツ(2万2050円)の腰元にチェーンの飾りが付けられ華やかな雰囲気。ほっそりとしたシルエットで、ジャケットとも合わせやすい。
色遣いも、軍服などに使われるオリーブやカーキが目立つ。シルクのワンピース(3万3600円)や裏地の付いたトレンチコート(3万3600円)など、エレガントな服にこうした色が使われている。「女性らしさを引き立てる服にミリタリー調の要素を取り入れることで、かえって新鮮に見えます」と、販売担当者は話す。
ラフォーレ原宿(東京)などのファッションビルを中心に販売しているブランド「オズモーシス」が販売しているミリタリーコートは、裏地が毛皮。柄物のワンピースとの組み合わせが新鮮。例えば、フード付きのミリタリーコート(4万4940円)は、取り外し可能なウサギの毛皮のベストが裏地に付いている。
「一見、武骨ですが裏地が毛皮になっていることで、優しさが際立つデザイン」と広報を担当する吉川智子さん。これまで、ミリタリー調のファッションを敬遠していた25歳前後の働く女性にも人気がある。
ただし、全身をミリタリー調で統一するのは避けたほうが無難だろう。「コートがミリタリー調なら、ひだ飾りのかわいらしいシャツやブラウスを合わせるなど、装いのアクセントとして取り入れるのがおしゃれに見えるコツ。明るい色のワンピースや華やかなデザインのネックレスなどと合わせても面白い」と吉川さんはアドバイス。